優しさってなに?
「あなたにとって優しさとはなんですか?」
数日前にある女性に出逢いました。
名前はジュリア。
この10月にカリフォルニアから日本に引っ越しをしてきたばかり。
7年前に交通事故にあって、全身麻痺になり呼吸をすることも、しゃべることもできず、もちろん体も自由に動かせないという状態になったと言います。
とても長い間リハビリをして、体の機能を回復させてきたそうです。
なんで自分がとか、自由に動かない体に絶望を感じたこともあっただろうに、今はすっごく明るい笑顔で会うことができました。
すごくチャーミングで、弾けるような笑顔で、その場にいるとその空間をあったかくするような彼女と話していると、なんだかその場の空気がどんどん明るくなるようでした。
英語だけなく、日本語も流暢に話すし、豊かな表情と喜怒哀楽を表現します。
リハビリによって、神経が少しずつ繋がり体の機能が回復するのだそうです。
アメリカでのリハビリによって、機能回復が進み、それを今度は日本でもさらに続けることと、自立する為に仕事を探したり、これから働くことも探そうとしています。
そんなジュリアに、「何か大切にしていることってある?」と聞いたら、
「優しさを大切にしているよ、」と教えてくれました。
「ジュリアにとっての、優しさってなに?」
「うーん、ありのままの自分を受け入れること(accept)ことかな」
と教えてくれました。
僕はこの言葉を聞いた時に、なんだか衝撃を受けてしまって、胸がいっぱいになってしまいました。
優しさって言うのは、普段、誰かに何かをしてあげることだったり、思いやりのような誰かに対してのイメージがあったのですが、
ジュリアの言う優しさは、「ありのままの自分を受け入れること」だったのです。
自分が起点で、いろんな感情が湧くし、できることもできないこともあるその自分をそのまま受け入れること、それが優しさだと教えてくれました。
自分が自分に対して、ありのままを受け入れることが、自分の目の前にいる人を「ありのまま受け入れること」に繋がるし、相手に対しても優しくなれるんだなーと、腑に落ちた気がします。
ほんとに明るく、曇りのない笑顔で話すジュリアがそこにいるだけで、その場がすごく明るくなって、周りにいる人に気付きを与えてくれました。
出逢えたこと、そこにいてくれるだけでそれは大きなギフトだなと。
日本に帰ってきてから毎日、ほんとうにありがたいことに友人に会い、会いたいと言ってくれる人ともゆっくりと話す時間を作れることが、とてもしあわせです。
自分が本音を話すことができないことが悩みで、自分には親友なんていないんじゃないかと思っていた時もありますが、こうやって出逢った人と言葉を交わすことの喜びを噛み締めています。
ただただありがたいなと。
1度しか会ったことがなくても、なんだかご縁があるのか、ゆっくり話す時間がつくれたり、コーチングに興味を持ってもらったり、友達を紹介してくれたりと、1年前よりもさらに人のご縁が広がっているようにも感じます。
多くの人に何かを伝えることよりも、自分と繋がること、目の前の人と繋がることを優先したいと、毎日心静かに座る習慣をはじめ、日本ではsimカードを買わずにいることもなんだかうまくまわっているように感じます。
今日会った友達からは、「かずさんは忙しそうで誘うのにハードルがあるんです」と言われてびっくりしましたが、充実はしていますが、忙しいという感覚はなくて、毎日楽しんでいます。
けっこう、予定も明後日以降は余裕もあって、ゆっくりとできそうです。
年末年始、ついつい慌ただしくなって心がざわつきますが、一日一日、目の前の人を大切にできる自分でありたいなと思います。
感謝。