かずさんは旅を終えた後に、何をするんですか?
かずさんは旅を終えた後に、何をするんですか?
2年ぶりに、会った友達にそう聞かれました。
普段からもフェイスブックを見てくれてるみたいで、iPhoneなくしたり、カメラなくしたり、お金盗られたりと、僕の大変やっかいな(笑)旅のことを知っていてくれたみたいで、興味と好奇心いっぱいの目で聞いてくれました。
「いやー、正直に言うと、まだわかんないんだよね。
今は旅をするっていうことに夢中だし、
この旅自体がこれまでやりたかったことだから、
この旅でやりたいことをやっていくことに今は気が向いてるんだよね。
まだ行きたい場所もたくさんあるしね。
これからの出会いをコントロールすることもできなければ、
何と出会うかもわかんないし、どんなご縁とタイミングがやってくるかもわかんないからさ。
でも、ここぞっていう何かがあらわれた時には、
それをつかめるだけの柔軟性とフットワークと、決断できる自分ではいたいよねー」
みたいなことを話しました。
そう言えば、数日前に、大学時代に一番仲のよかったまっつんからも、
「なんかさー、おーむらが何したらいちばんおーむららしく生きていけるか考えてみたんだけど、
神戸でカレー食べておけば良いと思う。
なんか、それぐらいで良いと思うんだ。
自分が一番自分らしくあって、誰かを求めなくとも、
例えばカレーさえあればOKってなるように生きていけたら、
他人の愛を確かめたくなる頻度も減ると思うんだ。
だって、カレーさえあればOKだもん。
そういう自分が好きなものをちゃんとまわりに置いておく。」
こんな会話をしていて、
そうだよなと思いました。
旅が好きだし、カレーが好きだし、
自分が好きなものをまわりにおいて、
自分がしたいと思う生き方を選んでいくんだろうなと。
そこにくっついてくる不安定さも、
孤独も、悲しさも、さみしさも、もやもやも引き受けて、
ひっくるめて生きていくんだろうなと思いました。
もともとこどもの頃から、人の期待に応えるって言うことに対して、
自分を鍛えてきたので、何をしたら周りが喜んでくれるか、
どう接したら相手が心地よく感じるかを察するのが得意です。
人の期待に応えることは手段としてはとても有効なのですが、
それ自体が目的になった時に自分がからっぽになるというか、
自分がどうしたいかわからなくなってしまう感覚がありました。
周りの空気を読んで、自分の気配を消すこともありました。
でも、ほんとうは自分が自然体でいられる生き方をしたいんだと、
ずっと思っていたんだと思います。
自分がありのままで生きられる、そんな実践をこの旅でしたいんだと思います。
コーチングを学びはじめて、ありのままの自分が何を感じ、
何に心を動かされるのかに意識を向けてきました。
それまで、思考はして、頭で考えるばかりで、
自分が何を感じているのかすら気がつかずにいっつも頭の中がグルグルしていたものが、
だんだんと、今の自分が何を感じているかに意識を向けるようになり、
何が自分にとって居心地がよくて、何が違和感をもつものかを徐々に自分で知るようになりました。
旅の中にいる時、ありのままの自分でいられる気がします。
これが、日常の中で、ありのままの自分でいられるようになったら、かなりいいんじゃないかと思います。
自然体で、力まず緩まず、風が吹くように何かをそっとなでて、
自分の居場所を思い出させてくれるような、そんなあり方になれたらいいなと思います。
最近、僕は自分を通して人間を理解しようとしているんだと言うことに気がつきました。
人がどんな感情を持つ生き物なのか、
何が人を動かし、
何が人を奮い立たせ、
人との関係性はどうやって疎遠になり、
どうやって身近になるのか、
いろんなことを自分の体験を通じて探求しています。
日本にいる時は、それこそ、たくさんの本を読んだり、たくさんのセミナーに参加したり(それこそ、自己啓発と呼ばれるセミナーもたくさん)、自分が興味がありそうなものがあればまずはかじってみると言った具合に、手当たり次第いろんな場所にも行きました。
もちろん自分の知識欲は満たしてくれるのですが、
自分が何かを体感する、体得するのは、やっぱり自分の体験からしかないのだと思います。
自分が怖い思いをして、
自分が窮地に立たされて、
自分が孤独の中に震えながら、
自分が喜びを全身で感じる中でしか
自分の言葉として何かを伝えることはできないのだと思います。
冒頭の友人の質問に応えると、
今は自分を通して、人間をもっと知って、この旅が終わった時に、やりたいことをするよ。
そんな感じです。
前回は2年前にタイで。
その前は10年前に名古屋で。(たぶん)
たぶん、これが人生であった回数3〜4回目とかなんですが、
不思議とお互い刺激があり、リスペクトがあり、いい友人です。
仕事ができる人ではないかもしれませんが、
人に対して真摯に向きあう人になりたいとふと思いました。
そして、どこかでカレーでも食べながら笑ってられたら最高ですね。
写真は、朝6時、朝日が差し込む中で太極拳をするプノンペンの人たち。
カンボジアの人なのか、中華系の人なのか、、。